ディスプレイ広告とは?
ディスプレイ広告とは、ニュースサイト・ブログ・天気予報サイト・スマホアプリなどに設けられた広告枠に、 画像・動画・テキストを組み合わせて表示されるWeb広告のことです。記事を読んでいるときにページの上部や本文の途中、 サイドバーに表示される四角い広告を見たことがある方は多いのではないでしょうか。あの枠に表示されているものの多くが、ディスプレイ広告です。
検索結果ページに表示されるリスティング広告(検索連動型広告)が「今まさに何かを探している人」に向けて文字で案内する広告だとすると、 ディスプレイ広告は「別の目的でWebサイトやアプリを見ている人」の視界に、画像や動画で情報を届ける広告です。 そのため、ディスプレイ広告は一般にまだ自社を知らない人への認知や、 一度サイトを訪れた人への再接触に向いた手法とされています。
たとえば、駅前に新しく開業したヘアサロンを例に考えてみましょう(架空の例です)。 「地域名 美容院」と検索する人にはリスティング広告で案内できますが、そもそも美容院を探していない人には検索広告は表示されません。 一方、ディスプレイ広告なら、その地域に住む人がニュースアプリを見ているときに、お店の雰囲気が伝わる写真付きの広告を表示させることができます。 「近くにこんなお店ができたのか」と名前と見た目を覚えてもらうきっかけをつくるのが、ディスプレイ広告の代表的な役割です。
ディスプレイ広告は、Google広告やYahoo!広告などの広告プラットフォームを通じて出稿するのが一般的です。 広告主は配信したい地域・年齢層・興味関心などの条件と予算を設定し、広告素材(画像や文章)を登録します。 あとはプラットフォームの仕組みによって、条件に合うユーザーが閲覧しているサイトやアプリの広告枠に自動で配信されます。 新聞の折込チラシのように「どの家に配るか」を一軒ずつ決めるのではなく、「どんな人に届けたいか」を条件で指定するのが大きな違いです。
POINT
ディスプレイ広告は「探していない人に知ってもらう」「一度来た人に思い出してもらう」ための広告です。 「探している人に応える」リスティング広告とは役割が異なるため、どちらが優れているかではなく、 自社の課題がどちらの段階にあるかで使い分けを考えるのが基本です。
ディスプレイ広告が表示される仕組み
ディスプレイ広告がどのように表示されているのかを知っておくと、ターゲティングや費用の考え方が理解しやすくなります。 ここでは、広告ネットワークの役割、配信が決まるまでの流れ、課金のタイミングを、公開情報で説明されている一般的な範囲で整理します。
広告ネットワークという「まとめ役」
Web上には無数のサイトやアプリがあり、その多くが広告枠を持っています。広告主が一つひとつのサイトと個別に契約するのは現実的ではありません。 そこで、多数のサイト・アプリの広告枠を束ねて、広告主がまとめて出稿できるようにした仕組みがアドネットワーク(広告ネットワーク)です。 Google広告で配信できる「Googleディスプレイネットワーク(GDN)」や、Yahoo!広告で配信できるディスプレイ広告の配信面は、 こうした広告ネットワークの代表例として知られています。
広告ネットワークに参加しているサイト運営者(媒体側)は、自分のサイトに広告枠を設置し、広告が表示・クリックされた分に応じて収益を得ます。 広告主は広告ネットワークに出稿するだけで、参加している多数のサイトやアプリに広告を配信できる、という分業の構造になっています。
配信が決まるまでの一般的な流れ
ユーザーがあるサイトを開くと、そのページの広告枠に「どの広告を表示するか」が瞬時に決まります。 多くの運用型広告では、条件に合う複数の広告主の中から、入札額や広告の品質・関連性などを総合的に評価して表示する広告が選ばれる、 いわゆるオークション形式が採られていると公開されています。 つまり、同じ条件で配信したい広告主が多いほど競争が起き、表示1回あたり・クリック1回あたりの費用が上がりやすくなる、というのが基本的な考え方です。
なお、評価の細かな基準や配信アルゴリズムの内部仕様は公開されておらず、プラットフォームごとに異なります。 広告主としては「入札額だけでなく、広告の内容がユーザーにとって関連性の高いものかどうかも配信に影響する」と押さえておけば十分です。
費用が発生するタイミング(課金方式)
ディスプレイ広告では、主に次のような課金方式から目的に応じて選ぶのが一般的です。媒体や設定によって選べる方式は異なります。
- クリック課金(CPC) —— 広告がクリックされたときに費用が発生する方式。サイトへの訪問を重視する場合に使われ、表示されただけでは費用がかからないのが一般的です
- インプレッション課金(CPM) —— 広告が1,000回表示されるごとに費用が発生する方式。名前やビジュアルを多くの人に見てもらう認知目的で使われます
- 視認範囲のインプレッション課金(vCPM) —— 画面上に一定以上の割合・時間表示された「見られる状態の表示」を基準に課金する方式です
- コンバージョン単価を目標にした自動入札 —— 問い合わせ・予約などの成果1件あたりの目標単価を設定し、プラットフォームが入札を自動調整する方式。一定の成果データが蓄積されてから使われることが多いとされます
どの方式でも、1日あたり・1か月あたりの予算上限を設定できるのが運用型広告の特徴です。 予算の範囲内で配信が止まるため、「気づいたら想定外の請求が来ていた」という事態は設定次第で防ぎやすくなっています。
ディスプレイ広告の種類
ひと口にディスプレイ広告といっても、その中身はさまざまです。ここでは「広告の形式(見た目)」と「配信面(どこに出すか)」の2つの切り口で、 ディスプレイ広告の種類を整理します。媒体の仕様や名称は変更されることがあるため、以下は執筆時点の一般的な情報としてご覧ください。
形式による種類
- イメージ広告(静止画バナー) —— あらかじめ決まったサイズで作成した画像1枚を表示する形式。デザインを細部までコントロールできる反面、サイズごとに画像を用意する手間がかかります
- レスポンシブ広告 —— 画像・ロゴ・見出し・説明文などの素材を登録しておくと、プラットフォームが広告枠のサイズや形に合わせて自動で組み合わせて表示する形式。多くの配信面に対応しやすく、初めての出稿で使われることが多い形式です
- 動画広告 —— 短い動画を広告枠や動画プラットフォームで再生する形式。店内の雰囲気や施術・サービスの流れなど、静止画では伝わりにくい情報を伝えやすいのが特徴です
- ネイティブ広告(インフィード広告) —— ニュースアプリの記事一覧などに、周囲のコンテンツになじむ見た目で表示される形式。「広告」「PR」などの表記が付いて表示されます
- テキスト中心の広告 —— 画像を使わず見出しと説明文で構成される形式。配信面によっては対応していない場合もあります
配信面による種類
- Google広告のディスプレイ広告 —— Googleディスプレイネットワークに参加する多数のWebサイト・アプリ、YouTube、Gmailなどへの配信が知られています
- Yahoo!広告のディスプレイ広告 —— Yahoo! JAPANのトップページやニュースなどの関連サービス、配信先のパートナーサイトへの配信が知られています。日本国内の利用者の多いサービスに配信できる点が特徴として挙げられます
- SNSの広告 —— Instagram・Facebook・LINE・Xなどのタイムラインや一覧画面に表示される広告。広い意味ではディスプレイ型の広告ですが、一般にはSNS広告として区別して扱われることが多いです
- DSP経由の配信 —— 複数の広告ネットワークや取引所の在庫をまとめて買い付けるDSP(デマンドサイドプラットフォーム)を通じた配信。比較的大きな予算や専門の運用体制を前提とすることが多いとされます
- 純広告 —— 特定のサイトの広告枠を期間や表示回数を決めて買い取る方式。運用型のディスプレイ広告とは仕組みが異なり、掲載料が事前に決まっているのが一般的です
店舗や小規模なサービス事業者が最初に取り組む場合は、Google広告またはYahoo!広告のディスプレイ広告を、レスポンシブ広告の形式で少額から試すのが一般的な入り方です。 SNS広告については、SNS広告を少額で始める方法の記事で詳しく解説しています。 Web広告全体の種類の中での位置づけを知りたい方は、Web広告の種類一覧もあわせてご覧ください。
よく使われる画像サイズの例
静止画バナーを自作する場合、広告枠ごとに決まったサイズがあります。代表的なものとして、 300×250ピクセルの「レクタングル」、728×90ピクセルの「ビッグバナー(リーダーボード)」、 スマホ向けの320×50ピクセル・320×100ピクセル、縦長の160×600ピクセル・300×600ピクセルなどがよく知られています。 レスポンシブ広告の場合は、横長(1.91:1)と正方形(1:1)の画像、ロゴを用意する形が一般的です。 具体的な推奨サイズや容量の上限は媒体ごとに定められ、変更されることもあるため、出稿前に各媒体の公式ヘルプで最新の仕様を確認してください。
ディスプレイ広告とバナー広告の違い
「ディスプレイ広告」と「バナー広告」は、同じ意味で使われることも多い言葉です。結論から言うと、 バナー広告はディスプレイ広告に含まれる形式の一つと整理すると分かりやすくなります。
バナー広告は、Webページ上の決まった位置に、決まったサイズの画像(バナー)を表示する広告を指す言葉です。 インターネット広告の初期から使われてきた歴史のある形式で、「バナー(旗・横断幕)」という名前のとおり、横長や四角い画像で目を引くのが特徴です。
一方、ディスプレイ広告は、画像バナーに加えて、レスポンシブ広告・動画広告・ネイティブ広告など、 Webサイトやアプリの広告枠に表示される広告の総称として使われます。 つまり「バナー広告」は見た目(形式)に注目した呼び方、「ディスプレイ広告」は配信のされ方(サイトやアプリの広告枠に表示される)に注目した呼び方です。
- バナー広告 —— 決まったサイズの画像を表示する「形式」の呼び方。純広告として特定サイトの枠を買う場合にも使われます
- ディスプレイ広告 —— サイト・アプリの広告枠に表示される広告全般の呼び方。バナー・レスポンシブ・動画などの形式を含みます
広告代理店や制作会社とやり取りする際に、相手が「バナー」と言っているのが画像の制作物のことなのか、 配信も含めたディスプレイ広告全体のことなのかを確認しておくと、見積もりの範囲の食い違いを防げます。 たとえば「バナー制作費」と「ディスプレイ広告の運用費」は別の費目として見積もられることが一般的です。
ディスプレイ広告のターゲティング
ディスプレイ広告の成果を大きく左右するのがターゲティング(配信先の絞り込み)です。 探していない人に表示する広告だからこそ、「誰に見せるか」の設計が重要になります。 代表的なターゲティングの種類を、店舗・サービス事業者の視点で整理します。名称や設定項目は媒体によって異なります。
「人」で絞るターゲティング
- 地域ターゲティング —— 都道府県・市区町村や、店舗から半径◯kmといった範囲で配信地域を指定する方法。商圏が限られる店舗ビジネスでは最初に設定したい項目です
- 年齢・性別などの属性ターゲティング —— 推定される年齢層や性別などで配信対象を絞る方法。プラットフォームによる推定に基づくため、一定の誤差がある点に留意が必要です
- 興味関心ターゲティング —— 閲覧傾向などから推定された興味関心(美容・フィットネス・住まいなど)で絞る方法です
- 購買意向・ライフイベント系のターゲティング —— 特定の商品・サービスを積極的に調べている人や、引っ越し・結婚などのライフイベントが推定される人に配信する方法です
- リターゲティング(リマーケティング) —— 自社サイトを一度訪れた人に、ほかのサイトを見ているときに広告を再表示する方法。比較検討中の人に思い出してもらう目的で使われます
「場所(配信面)」で絞るターゲティング
- コンテンツ(キーワード・トピック)ターゲティング —— 指定したキーワードやテーマに関連する内容のページに広告を表示する方法。たとえば「ヘアケア」に関する記事に美容院の広告を出すイメージです
- プレースメントターゲティング —— 配信したいサイトやアプリを個別に指定する方法です
- 配信除外の設定 —— ブランドイメージに合わないサイトのカテゴリや、成果につながりにくい配信面を除外する設定。ターゲティングと同じくらい重要な設定とされます
なお、近年はプライバシー保護の流れを受け、ブラウザのCookie(クッキー)の扱いの見直しなど、ターゲティングを取り巻く環境が変化しています。 リターゲティングの精度や対象人数も環境の変化によって影響を受ける可能性があるため、一つの手法に頼りきらず、 地域や配信面の設定と組み合わせて考えるのが現実的です。
POINT
店舗ビジネスのディスプレイ広告は、「地域」で絞ったうえで「属性」または「興味関心」を重ねるのが基本の組み立て方です。 条件を細かく絞りすぎると配信量が極端に少なくなるため、最初はやや広めに設定し、実績を見ながら調整するのが一般的です。
ディスプレイ広告とリスティング広告の違い
ディスプレイ広告を検討する方が最も気になるのが、リスティング広告との違いではないでしょうか。 どちらもGoogle広告やYahoo!広告から出稿でき、クリック課金を選べるなど共通点もありますが、 「誰に・どのタイミングで・どんな形で届くか」が根本的に異なります。
| 比較項目 | リスティング広告 | ディスプレイ広告 |
|---|---|---|
| 表示される場所 | 検索結果ページの広告枠 | Webサイト・アプリの広告枠 |
| 表示のきっかけ | ユーザーが入力した検索語 | ユーザーの属性・興味関心・閲覧中のページなど |
| 主な表現形式 | テキスト(見出し・説明文) | 画像・動画・テキストの組み合わせ |
| 届く相手 | 今まさに探している人(顕在層) | まだ探していない人(潜在層)・再訪の見込みがある人 |
| 主な目的 | 問い合わせ・予約などの直接的な行動 | 認知・想起・再接触 |
| クリック単価の傾向 | 競合の多い検索語では高くなりやすい | リスティング広告より低めになる傾向があるとされる |
| クリック率の傾向 | 比較的高い傾向 | 比較的低い傾向 |
※表は各広告の一般的な仕組みの違いを整理したもので、傾向は業種・地域・設定・時期によって異なります。媒体の仕様は執筆時点の一般的な情報です。
「プル型」と「プッシュ型」という考え方
両者の違いは、よく「プル型」と「プッシュ型」という言葉で説明されます。 リスティング広告は、ユーザーが自分から検索した語に応じて表示されるため、ニーズのある人を引き寄せるプル型です。 ディスプレイ広告は、ユーザーが探していない場面にこちらから情報を届けるため、プッシュ型に近い性質を持ちます。
プル型のリスティング広告は、すでにニーズが顕在化している人に届くため、問い合わせなどの行動に結びつきやすい一方、 検索される量そのものを増やすことはできません。「地域名 ネイルサロン」と検索する人の数が月に限られていれば、 どれだけ予算を積んでも、届けられる人数には上限があります。
プッシュ型のディスプレイ広告は、検索という行動を待たずに多くの人へ届けられるため、 「まだ知られていない状態」を変える力があるとされます。ただし、見た人がその場ですぐ行動するとは限らず、 クリック率やその場での成約率は検索広告より低くなる傾向があるのが一般的です。 ディスプレイ広告は「その場の成果」だけでなく、「名前を知ってもらい、後で思い出して検索してもらう」流れも含めて評価する広告だと言えます。
どちらから始めるべきか
予算が限られる店舗・サービス事業者の場合、一般的には次のような考え方で優先順位をつけることが多いとされます。
- 「地域名×業種」の検索が一定数ある業種 —— まずはリスティング広告やMEO対策で、探している人に優先的に接点をつくり、そのうえでディスプレイ広告を補完的に加える
- 新しいサービス・新規開業で、そもそも検索されていない —— ディスプレイ広告やSNS広告で認知を広げ、名前で検索してもらえる状態をつくることを先に考える
- サイト訪問はあるが問い合わせに至らない —— リターゲティングで再接触を図りつつ、サイトの内容や予約導線を見直す
リスティング広告の仕組みや始め方については、リスティング広告とは?仕組みと始め方の記事で詳しく解説しています。
ディスプレイ広告の費用相場の目安
ディスプレイ広告の費用は、課金方式・業種・地域・ターゲティングの絞り込み方・時期などによって大きく変わります。 以下はあくまで一般的に言われている目安であり、実際の単価を約束するものではありません。媒体の仕様や相場は変動するため、参考情報としてご覧ください。
単価の一般的な目安
- クリック単価(CPC) —— 一般に数十円〜100円前後になることが多いとされ、リスティング広告より低めになる傾向があると言われています。競合の多い業種や地域では上がることもあります
- 1,000回表示あたりの単価(CPM) —— 一般に数十円〜数百円程度の幅で語られることが多い指標です。ターゲットを細かく絞るほど単価が上がりやすいとされます
- クリック率(CTR) —— ディスプレイ広告のクリック率は1%未満になることも珍しくないとされ、検索広告より低い傾向があります
月の予算の考え方
運用型のディスプレイ広告は最低出稿金額が決まっていないことが多く、日予算数百円〜数千円程度からでも設定できるのが一般的です。 ただし、予算が少なすぎると配信量やデータが不足し、良し悪しの判断ができません。 店舗ビジネスがテスト的に始める場合、月数万円程度の広告費で1〜2か月試し、反応を見て継続・調整を判断する進め方がよく紹介されています。
予算の目安を逆算する方法もあります。たとえば「月に500人にサイトを訪れてほしい」と考え、クリック単価を仮に60円と置くと、 広告費は約3万円という計算になります(架空の試算例です)。さらに、訪問者のうち何%が問い合わせに至るか(CVR)を自社の実績から仮置きすれば、 「問い合わせ1件あたりいくらかかるか(CPA)」の見込みも立てられます。 数字はあくまで仮置きなので、配信開始後の実績で置き換えていくことが大切です。CPAの考え方はCPAとLTVの基本の記事も参考になります。
広告費以外にかかる費用
- 運用代行手数料 —— 広告代理店に運用を任せる場合、広告費の20%前後を手数料とする料金体系が一般的とされます。最低手数料を設けている事業者もあります
- バナー・動画の制作費 —— 静止画バナーを外注する場合、1サイズあたり数千円〜数万円程度と幅があるとされます。動画はさらに費用が上がることが一般的です
- 初期設定費 —— アカウント開設や計測タグの設置、ターゲティング設計などを初期費用として請求する事業者もあります
- 計測環境の整備 —— 問い合わせ完了の計測(コンバージョン計測)を行うためのタグ設置やGA4の設定など。自社で対応できれば費用はかかりません
他の集客施策との費用構造の比較
ディスプレイ広告の費用を考える際は、他の施策と「費用のかかり方」を並べてみると、自社の予算に合った組み合わせを考えやすくなります。
| 比較項目 | SEO対策 | リスティング広告 | ディスプレイ広告 | サジェスト広告 |
|---|---|---|---|---|
| 掲載を想定する面 | 検索結果ページ | 検索結果ページの広告枠 | Webサイト・アプリの広告枠 | 検索窓に表示される検索候補 |
| 費用のかかり方 | 施策の内容による | クリックごとに課金 | クリック課金・インプレッション課金など | 月額制 |
| 費用の目安 | 月額10万〜50万円程度 | 月額20万〜50万円程度 (広告費+運用費) |
少額から設定可能(予算は任意) | 月額2万円〜 |
| 主な役割 | 検索結果での露出 | 探している人への接触 | 潜在層への認知・再接触 | 検索の入口での名前の認知 |
※表は各施策の一般的な仕組みの違いを示したものです。SEO対策・リスティング広告の金額は一般的な相場の目安であり、施策内容・事業者・出稿条件により大きく異なります。サジェスト広告は検索候補への表示を保証するものではありません。費用は実施条件によって変わります。
ディスプレイ広告は予算を自由に設定できる反面、配信を止めれば露出もそこで止まる「かけた分だけ届く」性質の施策です。 各施策の費用相場の考え方は、リスティング広告・SEO対策・MEO対策の費用相場の記事でも詳しく解説しています。 Adnymousの料金の考え方は料金ページでご確認いただけます。
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ディスプレイ広告の始め方——少額で試す手順
ここでは、店舗・サービス事業者が自社でディスプレイ広告を少額から試す場合の一般的な手順を紹介します。 画面の名称や設定項目は媒体ごとに異なり、変更されることもあるため、流れをつかむための目安としてご覧ください。
- 目的を一つに決める —— 「開業を地域に知ってもらう」「サイト訪問者に再来訪してもらう」など、最初の目的を一つに絞ります。目的が複数あると、成果の判断軸がぶれやすくなります
- 現状の数値を控える —— 開始前の月間サイト訪問数、問い合わせ・予約数、店名や社名での検索数(指名検索数)を控えておきます。比較の基準がないと、広告の影響を判断できません
- 受け皿のページを整える —— 広告をクリックした人が最初に見るページ(ランディングページ)で、サービス内容・料金・場所・問い合わせ方法がすぐ分かるかを確認します。スマホでの見え方は特に重要です
- 計測の準備をする —— GA4の設定や、問い合わせ完了・電話タップなどを成果として計測する設定を行います。計測できない状態で配信を始めるのは避けたいところです
- 広告アカウントを開設する —— Google広告またはYahoo!広告でアカウントを作成し、支払い方法を設定します。まずはどちらか一方から始めると管理が楽です
- ターゲティングを設定する —— 商圏に合わせた地域を設定し、必要に応じて年齢層や興味関心を重ねます。最初は絞り込みすぎないのがポイントです
- 広告素材を用意する —— レスポンシブ広告であれば、横長と正方形の画像、ロゴ、短い見出し、説明文を数パターン用意します。店舗の写真は実際の雰囲気が伝わるものを選びましょう
- 予算と入札方法を設定する —— 1日の予算上限を決め、最初はクリック数の最大化など分かりやすい入札方法から始めるのが一般的です
- 配信除外を設定する —— 自社のイメージに合わないサイトカテゴリや、誤クリックが起きやすいとされる配信面を必要に応じて除外します
- 2〜4週間ごとに見直す —— 表示回数・クリック率・クリック単価・成果数を確認し、効果の低い素材や配信面を止め、良いものに予算を寄せます
広告素材づくりのチェックリスト
- 小さな枠でも読める文字の大きさか(文字を詰め込みすぎていないか)
- 何のお店・サービスかが一目で分かるか
- 店名・サービス名が目に入る位置にあるか
- 実際の店内・スタッフ・サービスの雰囲気が伝わる写真か(過度な加工をしていないか)
- 「初回◯◯円」などの条件を載せる場合、適用条件をランディングページで明示しているか
- 効果を断定する表現や、根拠のない「No.1」などの表現を使っていないか
- 媒体の広告ポリシー(禁止表現・画像の基準)に沿っているか
特に広告表現については、景品表示法などの法令や各媒体の広告ポリシーに沿う必要があります。 美容・健康に関わるサービスでは、効果をうたう表現が審査で制限されることもあるため、事実に基づく表現を心がけましょう。
自社運用と代理店依頼の判断ポイント
ディスプレイ広告は管理画面から自分で出稿できますが、設定項目が多く、改善には継続的な時間が必要です。 月の広告費が数万円程度のテスト段階なら自社運用で仕組みを学ぶ、月に一定以上の予算を継続して使うなら代理店への相談を検討する、 といった段階的な考え方が一般的です。代理店を検討する場合の注意点は集客代行の選び方の記事でも整理しています。
業種別に見るディスプレイ広告の使い方
ディスプレイ広告の使い方は、業種の商圏や検討期間によって変わります。ここでは、店舗・サービス事業者に多い業種ごとに、 一般的に考えられる使い方の観点を整理します。いずれも成果を約束するものではなく、検討の出発点としてご覧ください。
- ヘアサロン・ネイルサロン・まつげサロン —— 商圏が比較的狭いため、店舗周辺の地域に絞った配信が基本です。施術後のスタイル写真よりも、店内の雰囲気やスタッフの様子が伝わる素材が使われることが多く、ポータルサイト経由以外の接点づくりとして検討されます
- エステサロン —— 比較検討の期間が長くなりやすい業種のため、サイト訪問者へのリターゲティングで思い出してもらう使い方が考えられます。効果をうたう表現は広告審査や法令上の制約を受けやすいため、施術内容や料金などの事実を中心に伝えます
- パーソナルジム —— 入会前の検討期間が長い傾向があるとされ、体験の流れやトレーナーの紹介などで不安を減らす素材が向いています。地域×年齢層の設定に、健康・フィットネスへの興味関心を重ねる組み立てが一般的です
- 整体院 —— 「近くにあるか」が重視されやすいため、地域を狭く設定し、場所や営業時間、予約方法が分かる素材でなじみをつくる使い方が考えられます
- 飲食店 —— 新規開業や新メニューの告知など、期間を区切った認知に使われることが多い業種です。料理や店内の写真が素材として使いやすい一方、商圏外への配信は費用の無駄になりやすいため地域設定が重要です
- 学習塾 —— 新学期や講習の時期など、検討が集中する季節に合わせて配信量を調整する使い方が考えられます。保護者層を想定した属性設定が一般的です
- 工務店・リフォーム —— 検討期間が長く単価も高いため、施工事例ページの訪問者へのリターゲティングや、住まいへの興味関心を軸にした配信が考えられます
- 士業・BtoBサービス —— 一般消費者向けほど配信量は多くありませんが、業界情報サイトなどの配信面を指定したり、資料ページ訪問者に再接触したりする使い方があります
業種別の集客の考え方は、サロンの集客やパーソナルジムの集客、 飲食店の集客などの記事でも詳しく解説しています。
効果の測り方と見直しのポイント
ディスプレイ広告は「その場でクリックされて、その場で問い合わせが来る」ことだけが成果ではありません。 見た人が後日、店名やサービス名で検索して訪れる流れもあるため、効果は複数の指標を組み合わせて見るのが一般的です。
管理画面で見る指標
- 表示回数(インプレッション) —— 広告が何回表示されたか。認知目的の場合の基本指標です
- クリック率(CTR) —— 表示のうち何%がクリックされたか。素材の見直しの目安になります
- クリック単価(CPC)・表示単価(CPM) —— 想定の予算感と比べて高すぎないかを確認します
- コンバージョン数・CPA —— 問い合わせや予約などの成果数と、1件あたりの費用です
- ビュースルーコンバージョン —— 広告をクリックせず表示だけされた人が、一定期間内に成果に至った数。媒体によって計測の定義が異なるため、参考指標として扱うのが一般的です
管理画面の外で見る指標
- 指名検索数の推移 —— 店名・サービス名での検索数を、Google Search Consoleなどで配信前後に比べます。認知が広がったかどうかを測る手がかりになります
- GA4での流入経路の変化 —— 「直接流入」や「自然検索」からの訪問が配信期間中に増えていないかを確認します
- 来店時・問い合わせ時のヒアリング —— 「何で当店を知りましたか」と聞くことで、数値に表れにくい経路を把握できます
特に指名検索数は、ディスプレイ広告による認知がどの程度「検索」という行動に結びついたかを見るための重要な指標です。 指名検索の調べ方や増やし方は、指名検索とは?や 指名検索数の調べ方の記事で詳しく解説しています。
見直しの順番
成果が思わしくないときは、いきなり予算を増やすのではなく、「配信先 → 広告素材 → 受け皿のページ」の順に原因を切り分けるのが一般的です。 クリック率が極端に低ければ配信先か素材に、クリックはあるのに成果がなければランディングページや予約導線に課題がある可能性が考えられます。 一度に複数の要素を変えると何が効いたのか分からなくなるため、変更は一つずつ行い、2週間程度は様子を見るのが目安とされます。
よくある誤解と実際
ディスプレイ広告は手軽に始められるぶん、誤解されたまま運用されることも少なくありません。 検討前に解いておきたい代表的な誤解を、「誤解→実際」の形で5つ整理します。
誤解1:「ディスプレイ広告はクリックされないから無駄」
実際:クリック率が検索広告より低い傾向にあるのは事実ですが、ディスプレイ広告の役割はクリックだけではありません。 名前やビジュアルを覚えてもらい、後日の検索や来店のきっかけをつくる「認知」の役割があります。 クリック数だけで評価すると、この役割を見落としてしまうことがあります。一方で、認知の効果は測りにくいため、指名検索数などの指標を事前に決めておくことが大切です。
誤解2:「安く出せるから、とりあえず広く配信すればよい」
実際:クリック単価が低めでも、商圏外や関心の薄い人に配信していれば、費用は成果に結びつきません。 店舗ビジネスでは特に、地域設定を最優先に考えることが大切です。「単価が安い=費用対効果が高い」とは限らない点に注意しましょう。
誤解3:「バナーさえおしゃれなら成果が出る」
実際:素材のデザインは大切ですが、成果は「誰に配信するか」「クリック後のページで何が分かるか」と組み合わせで決まります。 デザインの良し悪しよりも、何のお店か・どこにあるか・どうすれば予約できるかが伝わるかどうかのほうが、店舗ビジネスでは重要になりやすいとされます。
誤解4:「リターゲティングをすれば取りこぼしがなくなる」
実際:リターゲティングは比較検討中の人に思い出してもらう有力な手段ですが、そもそもサイト訪問者が少なければ対象者も少なくなります。 また、同じ広告を何度も表示すると、かえって印象を損ねるおそれもあります。表示回数の上限(フリークエンシーキャップ)を設定するなどの配慮が一般的です。
誤解5:「ディスプレイ広告だけで集客が完結する」
実際:ディスプレイ広告で関心を持った人の多くは、その場で予約するのではなく、後で店名を検索したり、地図アプリで場所を確認したり、口コミを見たりします。 つまり、ディスプレイ広告の成果は、検索結果・Googleビジネスプロフィール・口コミ・公式サイトといった「調べられたときの受け皿」の状態にも左右されます。 広告単体ではなく、検索されたときに見つけてもらえる状態づくりとセットで考えることが大切です。
他の集客施策との組み合わせ方
ディスプレイ広告は、他の施策と役割分担することで力を発揮しやすい施策です。 ユーザーが「知る → 調べる → 比べる → 行動する」と進む流れに沿って、施策の組み合わせ方を整理します。
- 知る段階 —— ディスプレイ広告・SNS広告・チラシなどで、まだ知らない人に名前と雰囲気を届けます
- 調べる段階 —— 名前を覚えた人は、店名やサービス名で検索します。このとき、検索窓の検索候補や検索結果、地図に自社の情報が見つかる状態をつくっておくことが重要です。SEO対策・MEO対策・サジェスト広告などが関わる段階です
- 比べる段階 —— 口コミ・料金・実績・写真などを比較されます。Googleビジネスプロフィールや公式サイトの情報を充実させておきます
- 行動する段階 —— 予約・問い合わせの導線を分かりやすくし、リスティング広告やリターゲティングで最後の後押しをします
ここで注目したいのが「調べる段階」です。ディスプレイ広告で名前を見た人が、うろ覚えのまま「地域名 業種」と検索し直すことは珍しくありません。 そのとき検索窓の検索候補に自社の名前が並んでいれば、記憶を呼び起こすきっかけになる可能性があります。 検索候補の仕組みについては検索候補(サジェスト)が表示される仕組み、 認知度の高め方全般については認知度を上げる方法の記事で解説しています。
また、ディスプレイ広告は配信を止めると露出もそこで止まる性質があるため、 月額の費用が読みやすい施策や、無料で整えられるGoogleビジネスプロフィールなどと組み合わせ、 予算の波に左右されにくい接点を並行してつくっておく考え方もあります。 Adnymousのサービス内容はサービス紹介でご覧いただけます。
用語ミニ解説
本文に登場した用語や、ディスプレイ広告を調べる際によく出てくる用語を、初めての方向けに短く整理します。
- ディスプレイ広告 —— Webサイトやアプリの広告枠に、画像・動画・テキストで表示される広告の総称です
- バナー広告 —— 決まったサイズの画像を広告枠に表示する形式。ディスプレイ広告に含まれる形式の一つです
- リスティング広告 —— 検索結果ページの広告枠に、検索語に連動して表示される広告。検索連動型広告とも呼ばれます
- アドネットワーク —— 多数のサイト・アプリの広告枠を束ね、まとめて広告を配信できるようにした仕組みです
- GDN —— Googleディスプレイネットワークの略。Google広告でディスプレイ広告を配信できる配信面の総称です
- レスポンシブ広告 —— 登録した画像や文章を、広告枠の形に合わせて自動で組み合わせて表示する広告形式です
- リターゲティング(リマーケティング) —— 一度サイトを訪れた人に、他のサイト閲覧中に広告を再表示する手法です
- CPC・CPM —— CPCはクリック1回あたりの費用、CPMは表示1,000回あたりの費用のことです
- CTR(クリック率) —— 広告が表示された回数のうち、クリックされた割合です
- フリークエンシーキャップ —— 同じ人に同じ広告を表示する回数の上限を設定する機能です
- ビュースルーコンバージョン —— 広告を見たもののクリックしなかった人が、後日成果に至った数を示す指標です
- 指名検索 —— 店名・会社名・サービス名など、固有の名前を入力して行われる検索のことです
よくある質問
ディスプレイ広告とは何ですか?簡単に教えてください。
ディスプレイ広告とリスティング広告の違いは何ですか?
ディスプレイ広告の費用相場はどのくらいですか?
ディスプレイ広告とバナー広告は同じものですか?
ディスプレイ広告にはどんな種類がありますか?
小さな店舗でもディスプレイ広告は使えますか?
ディスプレイ広告の効果はどうやって確認すればよいですか?
ディスプレイ広告とサジェスト広告はどう違いますか?
広告の相談をしたい場合、まず何をすればよいですか?
まとめ
ディスプレイ広告とは、Webサイトやアプリの広告枠に画像・動画・テキストで表示される広告で、 「まだ探していない人に知ってもらう」「一度来た人に思い出してもらう」役割を持つ施策です。 検索語に連動して探している人に届くリスティング広告とは役割が異なり、バナー広告はディスプレイ広告に含まれる形式の一つと整理できます。 費用は少額から設定でき、クリック単価もリスティング広告より低めの傾向があるとされますが、業種や条件で大きく変わるため、目安として捉えることが大切です。
始める際は、目的を一つに絞り、地域を中心にターゲティングを設計し、指名検索数などの基準値を控えてから少額で試すのがおすすめです。 そして、広告で名前を見た人が後で検索したときに見つけてもらえるよう、検索結果・地図・口コミ・検索候補といった「調べられたときの受け皿」も合わせて整えておきましょう。
ディスプレイ広告で名前を知った人の多くは、あとで店名や「地域名×業種」で検索し直します。 その検索の入口となる検索候補で、店舗名・サービス名を思い出してもらうきっかけづくりを図る—— ディスプレイ広告で広げた認知を指名検索へつなげる手段として、サジェスト広告を組み合わせるという選択肢があります。
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仕組みと試算の考え方を、貴店・貴社の数値に合わせてご説明します。 ご検討中の検索語があれば、実施の可否や条件もその場でお答えします。
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