ローカル検索広告とは?
ローカル検索広告とは、Googleマップや、Google検索で「地域名+業種」などを調べたときに表示される地図付きの検索結果に、 店舗の情報を広告として表示する仕組みを指して一般的に使われる呼び方です。 たとえば「近くのカフェ」「新宿 整体」とマップで検索したとき、店舗一覧の上部や地図上のピンに 「広告」「スポンサー」といった表記の付いた店舗が並んでいることがあります。あの枠に自店の情報を出すための広告が、 いわゆるローカル検索広告です。
通常、Googleマップに表示される店舗の並び順は、Googleビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)の情報や口コミ、 検索した人との距離などをもとにGoogleが自動で決めています。これを整えて自然な表示を目指す取り組みが MEO対策です。一方でローカル検索広告は、Google広告を通じて費用を払い、 広告枠への掲載を目指す方法です。同じ地図の画面に表示されますが、「自然な表示」と「広告としての表示」は仕組みがまったく異なります。
この記事で扱う内容は、執筆時点で一般的に説明されている情報をもとにしています。Google広告の広告フォーマットや キャンペーンの種類は、統合や名称変更が行われることがあり、設定画面の場所や呼び方も変わることがあります。 実際に出稿を検討する際は、最新の仕様をGoogle広告のヘルプで確認することをおすすめします。
POINT
ローカル検索広告は、地図やローカル検索結果という「近くのお店を探す場面」に向けた広告です。 広告であっても表示される順位や回数は入札状況・予算・検索の状況によって変わり、特定の位置への掲載が約束されるものではありません。
地図検索と広告の基礎知識
ローカル検索広告を理解するには、まず「地図検索の画面がどのように構成されているか」を知っておくと近道です。 ここでは、ローカル検索結果の成り立ち、自然表示と広告の違い、そして広告の土台になるGoogleビジネスプロフィールの役割を整理します。
ローカル検索結果とは何か
「渋谷 ヘアサロン」「近くのパーソナルジム」のように、場所に関係する検索をすると、Google検索の結果ページには 地図と数件の店舗が並んだ枠が表示されることがあります。この枠は一般に「ローカルパック」「マップパック」などと呼ばれます。 また、Googleマップのアプリやウェブ版で検索した場合は、地図上のピンと店舗一覧が表示されます。 こうした「場所に紐づく検索結果」をまとめて、ローカル検索結果と呼ぶことが多いです。
ローカル検索をする人は、「今日・今週中に行ける店を探している」「営業時間や道順を知りたい」といった、 行動に近い段階にいることが多いとされています。そのため店舗ビジネスにとって、地図の画面は来店のきっかけが生まれやすい場所であり、 ここでの見え方を整えることが、地域の集客施策の重要な柱のひとつと考えられています。
自然表示(オーガニック)と広告表示の違い
地図の画面に並ぶ店舗には、大きく分けて「自然表示」と「広告表示」の2種類があります。自然表示は、 Googleが検索内容との関連性、検索した場所からの距離、店舗の知名度(口コミの数や評価、ウェブ上での言及など)を 総合的に判断して並べているものとされています。費用はかかりませんが、並び順を直接コントロールすることはできません。
広告表示は、Google広告で配信設定をした店舗が、入札や広告の品質などをもとにした広告オークションを経て表示されるものです。 表示されると「広告」「スポンサー」などのラベルが付き、利用者からも広告であることがわかるようになっています。 広告は費用をかけることで表示の機会を得られる一方、表示されるかどうか・どの位置に出るかは、競合の出稿状況や予算、 検索のタイミングによって変わります。
Googleビジネスプロフィールが土台になる理由
地図の画面に表示される店舗名・住所・営業時間・写真・口コミといった情報は、Googleビジネスプロフィールで管理されています。 ローカル検索広告も、多くの場合はこのプロフィールの情報を使って広告が表示される仕組みと説明されています。 つまり、プロフィールが未登録だったり、情報が古かったりすると、広告を出す以前の段階でつまずいてしまいます。
さらに、広告をクリックした人が次に見るのは、多くの場合プロフィールの詳細画面です。写真が少ない、営業時間が間違っている、 口コミへの返信がないといった状態では、せっかく広告で目に留まっても来店の判断材料が足りません。 プロフィールの登録・整備の手順はGoogleビジネスプロフィールの登録・設定手順の記事で詳しく解説しています。
広告が表示される主な場所
ローカル検索広告として一般的に説明されている表示場所は、次のようなものです。ただし、どこにどのような形式で表示されるかは、 端末や検索内容、Google側の仕様変更によって変わることがあります。
- Googleマップ(アプリ・ウェブ版)で検索したときの店舗一覧の上部
- Googleマップの地図上に表示されるピン(広告であることを示す表示が付く場合があります)
- Google検索の結果ページに表示される地図付きの枠(ローカルパック)の周辺
- 検索広告の中に、住所や距離、店舗までの経路などの情報が添えられて表示される形式
スマートフォンで地図を見ている人は、移動中や外出先で「今から行ける店」を探していることが多いとされます。 パソコンで検索する人は、比較検討を落ち着いて行っている段階の場合もあります。どちらの利用者に向けて情報を届けたいかによって、 広告の見せ方や予算の配分を考える視点が変わってきます。
「ローカル検索広告 廃止」と検索される背景
ローカル検索広告について調べると、検索候補に「ローカル検索広告 廃止」という語が表示されることがあります。 これを見て「もう使えないのでは」と不安になる方もいるかもしれません。ここでは、なぜそのように検索されるのかを、 一般的に考えられる背景から整理します。
Google広告では、広告の形式(フォーマット)やキャンペーンの種類が、統合・名称変更・設定場所の移動といった形で見直されることがあります。 かつて独立した名前で案内されていた機能が、別のキャンペーンの一部として扱われるようになる、といった変化も起こりえます。 そのため、過去の解説記事で紹介されていた名前や設定手順が、現在の管理画面では見当たらないというケースが生じ、 「廃止されたのでは」と検索されるようになったと考えられます。
一方で、「地図や地域の検索結果に広告を表示する」という考え方そのものは、執筆時点でも一般的に説明されています。 住所表示アセット(旧称:住所表示オプション)やGoogleビジネスプロフィールとの連携によって、検索広告に店舗の所在地を添えたり、 P-MAX(パフォーマンス最大化)キャンペーンなどを通じて地図の面を含む複数の場所に配信されたりする場合がある、という説明がされています。
CHECK
Google広告の仕様・名称・設定場所は変更されることがあります。どのキャンペーンでどの面に配信されるかの最新情報は、 Google広告ヘルプで確認するのが確かな方法です。古いブログ記事の手順どおりに操作できない場合は、名称や画面構成が 変わっている可能性を疑ってみてください。この記事でも、特定の時期や現行の細かな仕様を断定することは避けています。
「廃止」という言葉に振り回されず、「自店の情報を地図の面で見つけてもらうために、今のGoogle広告でどんな配信ができるか」という 目的から逆算して調べるのが、遠回りに見えて近道です。広告代理店や運用担当者に相談する場合も、「ローカル検索広告を出したい」と伝えるより、 「地図検索や近隣で探している人に店舗情報を届けたい」と目的で伝えたほうが、現行の選択肢に沿った提案を受けやすくなります。
ローカル検索広告の設定方法——出稿までの流れ
ここでは、Googleマップや地域の検索結果に広告を出すまでの大まかな流れを整理します。管理画面のボタン名やメニューの位置は 変更されることがあるため、実際の操作はGoogle広告ヘルプの最新の案内とあわせて進めてください。 この記事では「何を、どの順番で準備すればよいか」という考え方に絞って解説します。
出稿までの8ステップ
- Googleビジネスプロフィールを登録・オーナー確認する —— 店舗名・住所・電話番号・営業時間・カテゴリを正確に登録し、オーナー確認を済ませます。広告の土台になる情報です
- プロフィールの情報を充実させる —— 外観・内観・メニューや施術風景などの写真、サービス内容、予約や問い合わせの導線を整えます。広告から来た人が判断できる材料をそろえる段階です
- Google広告のアカウントを作成する —— 支払い情報の登録などはご自身の管理下で行います。すでにアカウントがある場合は、どの担当者が管理しているかを確認しておきます
- Google広告とGoogleビジネスプロフィールを連携する —— 管理画面の「アセット」などの項目から、プロフィールとの連携を設定します。連携によって住所情報を広告に使えるようになると説明されています
- 住所表示アセット(所在地情報)を設定する —— 検索広告に店舗の所在地や距離が添えられる形式を使えるようにします。名称や設定場所は変更されることがあります
- キャンペーンの種類と目標を選ぶ —— 検索キャンペーンやP-MAXキャンペーンなど、目的に合ったキャンペーンを選びます。来店・電話・経路検索など、何を成果として重視するかをここで決めます
- 配信地域・予算・広告文を設定する —— 店舗から来店が見込める範囲に配信地域を絞り、1日の予算を決め、店舗の特徴が伝わる広告文や画像を用意します
- 計測の準備をしてから配信を始める —— 電話・経路・ウェブサイトからの問い合わせなど、成果をどう数えるかを設定し、配信前の数値を記録してから開始します
この流れの中で特に重要なのは、1と2の「プロフィールを整える」段階です。広告の設定そのものは数時間で終わることもありますが、 プロフィールの写真や説明文、口コミへの返信といった部分は、広告の成果を左右する土台であり、時間をかけて整える価値があります。
配信地域(エリア)の決め方
ローカル検索広告で見落とされやすいのが、配信地域の設定です。店舗型のビジネスでは、来店できる距離に住んでいる・働いている人に 絞って広告を見せるのが基本的な考え方とされています。都道府県単位など広すぎる設定にすると、来店の見込みが低い人にも広告が表示され、 予算が消化されやすくなります。
一般的には、店舗を中心とした半径で指定する方法や、市区町村・郵便番号単位で指定する方法があります。 駅前の店舗であれば「最寄り駅から電車で通える範囲」、住宅街の店舗であれば「徒歩・自転車圏内」など、 実際のお客様がどこから来ているかを思い出しながら範囲を決めると、無理のない設定になりやすいです。 既存のお客様の住所や来店手段を把握している場合は、それを参考にするのもひとつの方法です。
広告文と画像で伝えたいこと
地図の画面では、店舗名・評価・距離といった情報が一覧で並ぶため、広告文や画像で伝えられる情報量は限られます。 「何のお店か」「どんな人に向いているか」「今行けるか(営業時間・予約の可否)」の3点が一目でわかるように意識すると、 比較している人の判断材料になります。誇張した表現や、根拠のない「地域No.1」といった表示は、広告審査や景品表示法の観点からも避けるべきです。
自分で設定するか、代理店に依頼するか
Google広告は事業者自身でアカウントを作成して運用することもできます。小規模な店舗で配信地域や予算がシンプルな場合は、 自分で始めて仕組みを理解するのもひとつの方法です。一方で、キャンペーンの種類が多く設定項目も細かいため、 本業が忙しい場合や複数店舗を運営している場合は、広告代理店や運用代行に依頼するという選択肢もあります。
依頼する場合は、広告費とは別に運用手数料がかかることが一般的です。契約前に「アカウントの所有者は誰か(自社か代理店か)」 「どの指標を毎月報告してもらえるか」「最低契約期間や解約条件はどうなっているか」を確認しておくと、 後から他社に切り替える際にも困りにくくなります。検索広告全般の仕組みはリスティング広告とは?仕組みと始め方の記事も参考になります。
ローカル検索広告の料金とGoogleマップ広告の費用の考え方
「Googleマップの広告料金はいくらか」は、多くの方が最初に知りたいポイントです。ただ、Google広告は定額の掲載料ではなく、 予算と入札の仕組みで費用が決まるため、「月額◯円」と一律に答えにくいのが実情です。ここでは料金の決まり方と、予算を考えるための視点を整理します。
費用がかかるタイミング
Google広告の多くのキャンペーンは、広告が表示されただけでは費用がかからず、クリックなどの操作があったときに費用が発生する クリック課金の仕組みが一般的とされています。地図の面では、「ウェブサイトへのリンク」「電話をかける」「経路を調べる」 「プロフィールの詳細を開く」といった操作が、課金の対象になる場合があります。どの操作が課金対象になるかは、 キャンペーンの種類や仕様によって異なるため、ヘルプで確認しておくと安心です。
1回あたりのクリック単価は、同じ地域・同じ業種でどれだけの事業者が広告を出しているか、広告の品質、入札の設定などによって変動します。 競合が多い都市部の人気業種では単価が高くなりやすく、競合が少ない地域や業種では比較的低く収まることもある、と一般的に言われています。
予算は「1日の上限」で管理する
Google広告では、キャンペーンごとに1日の平均予算を設定して費用を管理するのが一般的です。日によって予算を上回って配信される日も ありますが、1か月の請求額は「1日の予算×その月の平均日数」程度を上限とする考え方で調整されると説明されています。 最低出稿金額は設けられていないと一般的に説明されているため、少額から試すことも可能です。
たとえば架空の例として、1日の予算を1,000円に設定した場合、1か月の広告費はおおむね3万円程度が上限の目安になります。 1日500円なら1万5千円程度です。まずは無理のない金額で始め、どのくらいのクリックや経路検索があったかを見てから、 予算を増やすか・配信地域を見直すかを判断するのが、失敗しにくい進め方とされています。
※上記は計算方法を示すための架空の例であり、特定の成果や費用を示すものではありません。実際の費用や請求の仕組みは、Google広告ヘルプの最新情報をご確認ください。
予算を考えるための3つの数字
広告の予算を「なんとなく」で決めると、費用が高いのか安いのか判断できません。次の3つの数字を把握しておくと、 どのくらいまでなら広告費をかけてよいかの目安を自分で考えられるようになります。
- 新規のお客様1人あたりの売上 —— 初回の客単価に加え、リピートした場合の平均的な売上(LTV)も参考にします
- 広告から来店・問い合わせに至る割合 —— 経路検索や電話のうち、実際に来店や予約に至った割合です。最初は推計で構いません
- 新規1人を獲得するためにかけられる上限額 —— 利益を残したうえで、1人獲得にいくらまでかけられるか(許容CPA)です
この考え方は、ローカル検索広告に限らず、あらゆる集客施策の費用対効果を比べるときに共通して使えます。 詳しい計算の考え方はCPAとLTVの基本の記事で解説しています。
広告費以外にかかりうる費用
Googleに支払う広告費のほかに、代理店や運用代行に依頼する場合は運用手数料がかかるのが一般的です。 手数料は広告費の一定割合とする料金体系や、月額固定の料金体系などがあり、事業者ごとに異なります。 また、プロフィール用の写真撮影を外注する場合や、広告の遷移先となる予約ページ・ホームページを整える場合には、 その制作費も考慮に入れておくと、全体の費用感をつかみやすくなります。
見積もりや運用報告で確認したいこと
- 広告費と運用手数料が分けて記載されているか
- Google広告アカウントの管理権限を自社も持てるか
- 配信地域・予算・キャンペーンの種類を、なぜその設定にしたのか説明があるか
- 電話・経路検索・ウェブサイト訪問など、成果の数え方が明確か
- 「上位に固定表示」「表示を約束」などの表現を使っていないか(広告でも表示位置は変動します)
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15分の相談を申し込む※費用は実施条件によって変わります。検索候補への表示を保証するものではありません。
MEO対策・リスティング広告との違い
ローカル検索広告を検討するときは、よく似た施策との違いを押さえておくと、自店に合った組み合わせを考えやすくなります。 ここでは、MEO対策・リスティング広告、そして検索候補を活用するサジェスト広告と、掲載を想定する面や費用のかかり方を比べます。
| 比較項目 | MEO対策 | ローカル検索広告 | リスティング広告 | サジェスト広告 |
|---|---|---|---|---|
| 掲載を想定する面 | 地図・ローカル検索結果の自然表示 | 地図・ローカル検索結果の広告枠 | 検索結果ページの広告枠 | 検索窓に表示される検索候補 |
| 費用のかかり方 | 自社で行えば無料/代行は事業者による | 予算内でクリックなどに応じて課金 | クリックごとに課金 | 月額制 |
| 費用の目安 | 施策内容・事業者による | 設定した予算による | 月額20万〜50万円程度 (広告費+運用費) |
月額2万円〜 |
| 主に届く相手 | 近くで店を探している人 | 近くで店を探している人 | キーワードで検索した人 | 検索窓に語を入力している人 |
※表は各施策の一般的な仕組みの違いを示したものです。SEO対策・リスティング広告の金額は一般的な相場の目安であり、施策内容・事業者・出稿条件により大きく異なります。サジェスト広告は検索候補への表示を保証するものではありません。費用は実施条件によって変わります。
MEO対策との関係——競合ではなく土台と上乗せ
MEO対策とローカル検索広告は、同じ地図の画面を舞台にしているため比べられがちですが、どちらか一方を選ぶものではありません。 MEO対策で整えたプロフィール情報や口コミは、広告をクリックした人が見る内容でもあります。 いわば、MEO対策は「店の看板と店構えを整えること」、ローカル検索広告は「看板を人通りの多い場所に一時的に掲げること」に近いイメージです。
開業したばかりで口コミが少なく自然表示に出にくい時期、繁忙期に向けて露出を増やしたい時期、新メニューを知ってもらいたい時期などに、 広告で表示機会を補うという使い方が考えられます。一方、広告を止めれば広告としての表示は止まるため、 長く集客を支えるのはプロフィールの充実や口コミの積み重ねといったMEO対策の側です。
リスティング広告との関係——同じGoogle広告の中の役割分担
リスティング広告(検索連動型広告)も、ローカル検索広告も、Google広告という同じ仕組みの中で配信されます。 違いは主に「どの面で、どんな情報を見せるか」です。リスティング広告は検索結果ページで広告文を表示し、主にウェブサイトへの訪問を促します。 ローカル検索広告は地図や店舗情報とセットで表示され、経路検索や電話など来店に近い行動を促す点に特徴があります。
予約をウェブで完結させたい業態ならリスティング広告の比重を高め、「近くで今すぐ」の来店が多い業態なら地図の面を重視する、 といった配分の考え方があります。住所表示アセットを使えば、検索広告にも店舗の所在地を添えられるため、 両者の境界はそれほどはっきりしたものではない、と理解しておくとよいでしょう。
サジェスト広告との関係——探し始める前の「名前の認知」
ローカル検索広告やMEO対策は、「近くで店を探している人」が地図を開いた場面に働きかける施策です。 一方で、地図を開く前の段階——検索窓に「地域名+業種」を入力している途中——に店名に触れてもらうことを図るのが、 検索候補を活用するサジェスト広告です。 名前を知っている人は、地図の一覧の中でもその店名に目を留めやすくなると考えられ、指名検索(店名での検索)の増加にもつながる可能性があります。
つまり、サジェスト広告は認知の段階、MEO対策やローカル検索広告は比較・来店の段階を担うというように、 検索の流れの中で役割を分けて考えることができます。指名検索の考え方は指名検索とは?調べ方と増やし方の記事も参考にしてください。
業種別に見る活用の観点
ローカル検索広告の使い方は、業種によって重視すべきポイントが変わります。ここでは、地図検索で探されることの多い店舗ビジネスを例に、 検討時の観点を整理します。いずれも一般的な考え方であり、成果を約束するものではありません。
ヘアサロン・ネイルサロン・まつげサロン
美容系のサロンは、同じエリアに競合店が多く、地図の一覧で比較されやすい業種です。利用者は写真の雰囲気や口コミの内容、 予約のしやすさを見て選ぶ傾向があるため、広告を出す前にプロフィールの写真(スタイル写真・店内の様子)と予約導線を整えておくことが重要です。 予約サイト経由の予約が中心の場合は、広告からどの予約窓口に誘導するかも事前に決めておくと、成果を把握しやすくなります。
エステサロン
エステサロンは、初めて利用する人が不安を感じやすい業種です。料金の目安、施術の流れ、スタッフや店内の雰囲気がわかる写真など、 安心材料をプロフィールで伝えることが、広告の効果を活かす前提になります。広告文やプロフィールでは、効果を断定する表現や 誤解を招く表現を避け、提供しているメニューを正確に伝えることが大切です。
パーソナルジム・フィットネス
パーソナルジムは、通いやすさ(自宅や職場からの距離)が選ばれる理由になりやすいため、配信地域の設定が特に重要です。 体験レッスンの有無や営業時間(早朝・夜間の対応)など、比較されやすい情報をプロフィールに明記しておくと、 地図の一覧から詳細を開いた人の判断を助けます。
整体院・リラクゼーションサロン
整体院やリラクゼーションサロンは、「近くで今日行ける店」を探す人の割合が比較的高いとされる業種です。 当日予約の可否や営業時間、駐車場の有無などを正確に登録しておくと、地図の面で探している人のニーズに応えやすくなります。 電話での予約が多い場合は、電話の件数を成果として計測する設定を検討するとよいでしょう。
飲食店
飲食店は、ランチやディナーの直前に地図で探されることが多い業種です。時間帯によって探される内容が変わるため、 広告の配信時間帯を営業時間や来店が多い時間に合わせて調整するという考え方があります。 メニュー写真や価格帯、席数・個室の有無など、来店前に知りたい情報をプロフィールにそろえておくことが基本になります。 飲食店の集客全般については飲食店の集客方法の記事もあわせてご覧ください。
出張・訪問型のサービス(修理・清掃など)
店舗を構えず訪問でサービスを提供する業態では、プロフィールで「サービス提供地域」を設定する形が一般的です。 地図上のピンで来店を促すというより、「地域名+サービス名」で検索した人に電話や問い合わせを促すことが目的になるため、 電話の計測やウェブからの問い合わせの計測を中心に効果を見ていくことになります。
効果の確かめ方と改善のポイント
ローカル検索広告は、ウェブサイトの購入のように成果がすべて画面上で完結するわけではなく、「地図を見て実際に来店した」という オフラインの行動が成果になることが多い施策です。そのため、何を指標として見るかを事前に決めておかないと、 効果があったのかどうかを判断しにくくなります。
見ておきたい主な指標
- 表示回数 —— 広告が何回表示されたか。配信地域や予算が適切かを判断する出発点です
- クリック数・クリック率 —— 表示された広告がどのくらい操作されたか。広告文や店舗情報の魅力を測る目安です
- 経路検索の数 —— 店舗までの道順を調べた回数。来店意向に近い行動として重視されることが多い指標です
- 電話の件数 —— 広告やプロフィールから電話がかかってきた件数。電話予約が中心の業種で特に重要です
- ウェブサイト・予約ページへの訪問 —— GA4などのアクセス解析で、広告経由の訪問や予約完了数を確認します
- 1件あたりの費用 —— 広告費を電話・経路検索・予約などの件数で割った金額。許容できる上限と比べて判断します
広告の数字とプロフィールの数字をあわせて見る
Googleビジネスプロフィールには、プロフィールがどれだけ見られたか、どんな検索語で見つけられたか、電話や経路検索がどれだけあったかを 確認できる機能があります。広告の管理画面の数字と、プロフィールの数字を月単位で並べて記録しておくと、 「広告を出していた月と出していない月で、経路検索や電話の件数がどう変わったか」を比べやすくなります。
また、来店されたお客様に「何で当店を知りましたか」と聞くアンケートや、予約時に流入経路を尋ねる項目を設けておくと、 オンラインの数字だけでは見えない実態をつかむ助けになります。完全な計測は難しいものの、複数の数字を組み合わせることで、 判断の精度を上げていく考え方です。
改善の順番
- 表示回数が少ない場合 —— 配信地域が狭すぎないか、予算や入札の設定が低すぎないかを確認します
- 表示されるのにクリックされない場合 —— 広告文、プロフィールの写真、口コミの評価や件数など、一覧で比較される情報を見直します
- クリックされるのに来店・問い合わせが少ない場合 —— 営業時間や予約導線、価格の情報など、プロフィールや予約ページの内容を見直します
- 1件あたりの費用が高い場合 —— 配信地域や時間帯を絞る、成果が出にくい設定を止めるなど、予算の使い方を見直します
改善は一度に多くの設定を変えるより、1つずつ変えて数週間ごとに比べるほうが、何が効いたのかを判断しやすくなります。 広告の数字は季節や曜日の影響も受けるため、前月との比較だけでなく、前年同月などの比較もあわせて見ると判断を誤りにくくなります。
店名で探されているかも確認する
地図の広告の成果とあわせて確認したいのが、店名での検索(指名検索)の推移です。広告や口コミ、看板、SNSなどで店名を知った人は、 次に店名で検索して情報を確かめることが多いとされています。Google Search Consoleやプロフィールの検索語の情報を使えば、 店名での検索がどの程度あるかを把握できます。指名検索が増えているかどうかは、認知が広がっているかを測るひとつの目安になります。 確認に使えるツールは指名検索数の調べ方の記事で紹介しています。
よくある誤解と実際
ローカル検索広告は、自然表示と同じ画面に出る広告であるため、仕組みについての誤解が生まれやすい施策です。 検討前に押さえておきたい代表的な誤解を、「誤解→実際」の形で5つ整理します。
誤解1:「広告を出せば地図の一番上に固定される」
実際:広告の表示位置や表示されるかどうかは、同じ地域・業種で広告を出している事業者の状況、入札や予算、 広告の品質、検索のタイミングなどによって毎回変わります。予算の上限に達すればその日の表示は止まりますし、 一番上に固定して表示し続けられる仕組みではありません。「上位固定」をうたう説明には注意が必要です。
誤解2:「広告を出すと、自然表示(MEO)の順位も上がる」
実際:Googleは、広告の出稿が自然な検索結果の順位に影響しないという考え方を公表しています。 広告は広告枠での表示機会を得るものであり、自然表示の並び順を上げる手段ではありません。 自然表示を整えたい場合は、プロフィールの充実や口コミへの対応といったMEO対策に別途取り組む必要があります。
誤解3:「廃止されたから、地図に広告はもう出せない」
実際:先述のとおり、Google広告では名称変更やキャンペーンの統合が行われることがあり、 過去の名前や手順が見当たらなくなることがあります。ただ、地図や地域の検索結果に店舗情報を広告として届ける考え方自体は、 執筆時点でも一般的に説明されています。最新の配信方法は、Google広告ヘルプで確認するのがおすすめです。
誤解4:「予算を2倍にすれば来店も2倍になる」
実際:地域を絞った広告では、そもそもその地域で検索する人の数に上限があります。予算を増やしても、 表示できる機会が頭打ちになったり、クリック単価の高い枠まで取りにいくことで1件あたりの費用が上がったりする場合があります。 予算を増やす前に、現状の設定で表示機会を取りこぼしていないかを確認するのが順序です。
誤解5:「広告さえ出せば、プロフィールは最低限でいい」
実際:広告をクリックした人の多くは、プロフィールの写真や口コミ、営業時間を見て来店を判断します。 情報が少ない状態では、広告費をかけて呼び込んだ人が比較の段階で離れてしまいかねません。 広告の成果は、プロフィールや口コミといった土台の質に大きく左右されると考えるのが現実的です。 口コミの基本は口コミの集め方と対応の基本の記事で解説しています。
出稿前のチェックリスト
Googleマップに広告を出す前に、次の項目を確認しておくと、配信開始後に慌てずに済みます。すべてを完璧にする必要はありませんが、 チェックが付かない項目が多い場合は、広告より先に土台を整えることを優先したほうがよいかもしれません。
- Googleビジネスプロフィールのオーナー確認が済んでいる
- 店舗名・住所・電話番号・営業時間が、ホームページや予約サイトの情報と一致している
- 外観・内観・サービス内容がわかる写真が複数登録されている
- 口コミに返信する体制がある(返信の方針が決まっている)
- 広告から誘導する先(電話・予約ページ・ホームページ)が決まっている
- 来店が見込める配信地域の範囲を、実際のお客様の分布から考えた
- 1か月に使える広告費の上限と、1件あたりにかけられる費用の目安を決めた
- 電話・経路検索・予約など、成果として数える行動を決めた
- 配信前の数値(プロフィールの閲覧数・電話件数・指名検索数など)を記録した
- 最新の仕様をGoogle広告ヘルプで確認し、古い手順に頼っていない
チェックリストの中でも「配信前の数値を記録する」は、見落とされやすいものの重要な項目です。基準となる数字がなければ、 広告を出したあとに「増えたのか、変わらないのか」を判断できません。地図の広告に限らず、新しい集客施策を始める前には、 いまの状態を数字で控えておく習慣をつけておくと、施策どうしの比較もしやすくなります。
用語ミニ解説
本文に登場した用語や、Googleマップの広告を調べる際によく出てくる用語を、初めての方向けに短く整理します。
- ローカル検索広告 —— Googleマップや地域の検索結果に、店舗情報を広告として表示する仕組みを指す一般的な呼び方です
- ローカルパック —— Google検索で地域に関する検索をしたときに表示される、地図と数件の店舗がまとまった枠のことです
- MEO対策 —— Googleマップなどの地図検索で、自然表示での露出を高める取り組み。プロフィールの整備と口コミ対応が中心です
- Googleビジネスプロフィール —— Google検索やマップに表示される店舗情報を管理する無料のツール。地図の広告でも土台になります
- Google広告 —— Googleが提供する広告配信の仕組み。検索結果・地図・動画・ウェブサイトなど複数の面に広告を配信できます
- 住所表示アセット —— 広告に店舗の所在地や距離などを添えて表示するための設定。以前は住所表示オプションと呼ばれていました
- P-MAX(パフォーマンス最大化) —— 1つのキャンペーンで検索・地図・動画など複数の面に配信できるとされる、Google広告のキャンペーンの種類です
- クリック課金 —— 広告が表示されただけでは費用がかからず、クリックなどの操作があったときに費用が発生する仕組みです
- クリック単価 —— 1回のクリックに対して支払う金額。競合の出稿状況や広告の品質などで変動します
- 経路検索 —— 地図で店舗までの道順を調べる操作。来店の意向に近い行動として指標に使われます
- 許容CPA —— 利益を残したうえで、新規のお客様1人の獲得にかけられる費用の上限のことです
- 指名検索 —— 店名・会社名・サービス名など、固有の名前を直接入力して行われる検索のことです
よくある質問
ローカル検索広告とは何ですか?
Googleマップに広告を出すには何が必要ですか?
ローカル検索広告の料金はいくらかかりますか?
「ローカル検索広告は廃止された」と聞きましたが本当ですか?
ローカル検索広告とMEO対策の違いは何ですか?
広告を出すとGoogleマップの自然な順位も上がりますか?
少ない予算でもローカル検索広告は始められますか?
ローカル検索広告の効果はどう確認すればよいですか?
地図の広告とあわせて検討できる施策はありますか?
まとめ
ローカル検索広告とは、Googleマップや地域の検索結果に店舗情報を広告として表示する仕組みを指す一般的な呼び方です。 Googleマップに広告を出すには、Googleビジネスプロフィールを整え、Google広告と連携し、配信地域・予算・成果の数え方を決めて配信するのが大まかな流れです。 料金は定額ではなく予算とクリックなどの操作に応じて決まるため、1日の予算を決めて少額から試し、数字を見ながら調整していく進め方が基本になります。
「ローカル検索広告 廃止」と検索されることがあるように、Google広告の名称や設定場所は変わることがあります。 古い手順に頼らず、「地図で探している人に店舗情報を届けたい」という目的から、最新のGoogle広告ヘルプで現行の方法を確認することが大切です。 そして、広告の成果を支えるのはプロフィールや口コミといった土台です。MEO対策やリスティング広告と役割を分けながら、 自店に合った組み合わせを検討してみてください。サービス全体の考え方はAdnymousのサービス紹介や 料金ページもあわせてご覧ください。
地図の広告が「近くで探している人」に届く施策だとすれば、その手前で店名を知ってもらう取り組みも欠かせません。検索窓に「地域名+業種」を入力している段階で、検索候補を活用して店舗名の認知向上を図るサジェスト広告は、地図検索の施策と組み合わせて検討できる選択肢のひとつです。
まずは15分、オンラインでご説明します。
仕組みと試算の考え方を、貴店・貴社の数値に合わせてご説明します。 ご検討中の検索語があれば、実施の可否や条件もその場でお答えします。
15分の相談を申し込む※月額2万円から。費用は実施条件によって変わります。


