キーワード調査とは?——お客様の検索語を知る意味
キーワード調査とは、お客様がGoogleやYahoo!などの検索窓に入力している言葉(検索キーワード)を調べ、 お店の集客に活かす取り組みのことです。「渋谷 ネイルサロン」「自由が丘 エステ 都度払い」—— こうした検索語の一つひとつは、来店を検討している人の関心そのものです。 検索キーワードの調べ方を身につけると、お客様が「どんな言葉で」「何を気にして」お店を探しているのかが、 推測ではなくデータで見えるようになります。
店舗にとってキーワード調査が大切な理由は、お店側の言葉とお客様の言葉には、思っている以上にズレがあるからです。 たとえば、お店ではメニューを正式名称の「リタッチカラー」と呼んでいても、お客様は「根元染め」と検索しているかもしれません。 地域についても、お店の住所は「◯◯区」でも、お客様は最寄り駅名やエリアの通称で探していることがよくあります。 このズレを放置したままサイトや広告を作ると、せっかくの情報がお客様の検索と噛み合わない、という状態になりがちです。
逆に、お客様の検索語がわかっていれば、ホームページの見出し、Googleビジネスプロフィールの説明文、 広告で狙う検索語、メニュー表の言葉づかいまで、すべてを「お客様の言葉」で一貫して整えられます。 キーワード調査は、SEO対策・MEO対策・広告といった個別の施策に取りかかる前の、土台づくりにあたる作業です。
POINT
キーワード調査のゴールは、検索ボリュームの数字を集めることではなく、 お客様の言葉でお店を語れるようになることです。 数字はあくまで判断材料の一つ。この記事で紹介する調べ方は、すべて無料で始められます。
検索キーワードの基礎知識——種類と「地域名×業種」
調べ方の前に、検索キーワードの基本的な分類を押さえておきましょう。 ここを知っておくと、調査で集めた語を整理しやすくなり、どの語を優先すべきかの判断もつけやすくなります。
指名検索と一般検索
検索キーワードは、大きく「指名検索」と「一般検索」に分けられます。 指名検索は「◯◯サロン」のように店名やサービス名を直接入力する検索で、お店をすでに知っている人によるものです。 一般検索は「中目黒 ネイルサロン」のように、名前を特定せず条件で探す検索で、まだお店を知らない人が中心です。 新規のお客様との出会いの場になるのは一般検索、来店前の最終確認や再来店の場面で使われやすいのが指名検索、 という役割の違いがあります。指名検索の考え方と増やし方は、 指名検索とは?調べ方と増やし方の記事で詳しく解説しています。
規模による分類——ビッグキーワードとロングテール
検索される回数(検索ボリューム)の大きさで、ビッグキーワード・ミドルキーワード・スモールキーワード (ロングテールキーワード)と分ける考え方もよく使われます。「ネイル」のような1語のビッグキーワードは 検索数が多い一方で、探している内容がばらばらなうえ、全国のサイトや大手メディアも対象にするため、 店舗のサイトが検索結果で目立つのは難しいとされています。 店舗の集客で現実的なのは、「地域名×業種」のミドル〜スモールキーワードや、 「地域名×業種×条件」のような3語以上の組み合わせです。検索数は小さくても、 来店できる範囲の人が具体的な目的を持って検索している語のほうが、店舗にとって価値が高いと考えられています。
検索意図という考え方
もう一つ大切なのが「検索意図」です。似たような語でも、「ジェルネイル やり方」は自分でやる方法を知りたい検索、 「中目黒 ジェルネイル」はお店を探している検索、と目的が異なります。 一般に、検索意図は「知りたい」「行きたい」「やりたい」「買いたい」に分類されると言われており、 店舗の集客で優先したいのは「行きたい」に近い検索です。 調査で語を集めるときは、その語を打った人が何をしたいのかを想像しながら仕分けると、優先順位を付けやすくなります。
店舗の軸は「地域名×業種」
以上を踏まえると、店舗のキーワード調査の軸は「地域名×業種」の組み合わせになります。 商圏(お客様が実際に来られる範囲)の地名と、お店の業種・メニューを掛け合わせた語は、 検索した人がそのままお客様になりうる、店舗にとって最も基本となるキーワードです。 この軸は、後述するサイト・Googleビジネスプロフィール・広告のどの使い道でも共通します。
無料でできるキーワード調査の全体手順(6ステップ)
ここからが本題の調べ方です。まず全体の流れを示します。使うのはすべて無料のツールで、 準備はGoogleアカウントと、メモ用のスプレッドシート(ExcelやGoogleスプレッドシートなど)があれば十分です。
- 軸になる語を書き出す —— 業種の呼び方(美容室/美容院/ヘアサロンなど)、主なメニュー名、商圏の地名・駅名を、思いつく限りメモします。この段階では数を出すことを優先します
- サジェスト(検索候補)で実際の組み合わせを確認する —— 検索窓に「地域名 業種」まで入力し、続きに表示される候補を記録します。お客様が実際に使っている組み合わせのヒントが得られます
- Googleトレンドで季節性と言い方の違いを確認する —— 需要の波と、「どちらの言い方がよく検索されているか」の傾向を比べます
- キーワードプランナーで検索ボリュームの目安を確認する —— 候補の語がどのくらい検索されているか、おおまかな規模感を把握します
- Search Consoleで「実際に使われた検索語」を確認する —— 自社サイトがすでに表示されている実際のクエリを見ます。サイトを持っている場合の最重要データです
- リストにまとめて優先順位を付ける —— 集めた語をスプレッドシートで一覧にし、来店に近い語から優先順位を付けます
4つの調べ方の使い分け
ステップ2〜5で使う4つの方法は、それぞれ「わかること」が異なります。 どれか一つで完結させるのではなく、役割分担で組み合わせるのが基本です。
| 調べ方 | わかること | 向いている用途 |
|---|---|---|
| サジェスト(検索候補) | 実際に入力されている組み合わせの候補 | 語のアイデア出し・お客様の関心の把握 |
| Googleトレンド | 検索人気度の推移(0〜100の相対値) | 季節性の確認・言い方の比較 |
| キーワードプランナー | 検索ボリュームの目安・関連キーワードの候補 | 規模感の確認・候補の追加 |
| Search Console | 自社サイトに実際に使われた検索語(クエリ) | 実績の確認・見直しの起点 |
※各ツールの機能・画面構成は変更されることがあります。最新の仕様は各ツールの公式ヘルプでご確認ください。
記録用リストの作り方
調査を始める前に、スプレッドシートに次の列を作っておくと、後の工程が楽になります。
- キーワード —— 語の組み合わせ(例:駅名+業種+条件)
- 見つけた場所 —— サジェスト/トレンド/プランナー/Search Console のどれで見つけたか
- 検索ボリュームの目安 —— キーワードプランナーの範囲表示をそのまま記入
- 検索意図のメモ —— 行きたい/知りたい など、打った人の目的の推測
- 使い道 —— サイト/Googleビジネスプロフィール/広告 のどこで使うか
- 優先度 —— 高・中・低の3段階程度で十分です
完成形を目指すより、まず20〜30語を目安に書き出してみることをおすすめします。 調査を進めるうちに、列も語も自然に増えていきます。
サジェスト(検索候補)での調べ方——手順とコツ
最初に試したいのが、サジェストを使った調べ方です。サジェストとは、検索窓に文字を入力したときに 自動で表示される検索候補のことで、Googleではオートコンプリートと呼ばれています。 候補は実際に行われている検索の動向などをもとに生成されるとされており、 「お客様がその続きに何を打っているか」を推測する手がかりになります。 表示される仕組みや変動の条件は、Googleサジェスト(検索候補)の仕組みの記事で詳しく解説しています。
サジェストの確認手順
- ブラウザをシークレットモード(プライベートブラウズ)で開く —— 自分の検索履歴の影響を減らし、より一般的な候補に近づけるためです
- 検索窓に「地域名(スペース)業種」まで入力する —— 例:「自由が丘 エステ」。続きに表示される候補(「フェイシャル」「都度払い」など)をそのまま記録します
- 語順や表記を変えて再入力する —— 「エステ 自由が丘」の順や、ひらがな表記の地名でも、候補が変わることがあります
- 業種名だけでも入力してみる —— 「パーソナルジム」とだけ打つと、地域以外にお客様が気にしている語(「料金」「女性」「週1」など)が見えてきます
- 候補の語に五十音を1文字ずつ足す —— 「渋谷 美容室 あ」「い」…と続けて入力すると、候補を幅広く拾える方法として知られています
- スマホでも同じ語を確認する —— 店舗探しはスマホからの検索が多いと言われており、PCと候補や見え方が異なることがあります
確認するときの注意点
- 候補は変動します —— 検索候補は固定ではなく、時期・地域・デバイスなどによって変わるとされています。一度メモした候補も、定期的に見直すことをおすすめします
- 並び順の意味は公開されていません —— 上にある候補ほど検索が多いとは限りません。規模感は後述のキーワードプランナーで別途確認します
- Yahoo!の検索候補も見ておく —— GoogleとYahoo!では候補や見え方が異なることがあり、比べると発見があります
- 「他の人はこちらも検索」も参考になります —— 検索結果ページに表示される関連キーワードの枠も、語を広げるヒントになります
Googleトレンドでの調べ方——季節性と言い方の比較
Googleトレンドは、検索の人気度の推移を無料で確認できるGoogleの公開ツールです。 アカウント登録なしでも使え、語を入力すると、指定した期間・地域における検索の相対的な人気度が 0〜100の指数でグラフ表示されます。注意したいのは、この数値が検索回数そのものではなく、 期間内のピークを100とした相対値だという点です。
基本の使い方
- Googleトレンドのサイトを開き、調べたい語を入力する
- 期間を「過去12か月」や「過去5年」に切り替える —— 季節の波を見るなら12か月以上の期間がおすすめです
- 地域を「日本」や都道府県に絞る —— 商圏に近い範囲での傾向を確認します
- 「比較」に別の語を追加する —— 「美容室」「美容院」「ヘアサロン」のように言い方違いを並べると、どの表記がよく検索されているかの傾向がわかります
- 関連トピック・関連キーワードの欄を確認する —— 一緒に検索されている語や、注目が高まっている語のヒントが得られます
店舗での活用例
- 季節メニューの需要の波をつかむ —— 「浴衣 ヘアセット」「卒業式 袴」のような季節性のある語は、検索の山が立つ時期がグラフで見えます。山の1〜2か月前から準備する計画に使えます
- 言い方の主流を確認する —— 同じメニューでも呼び方が複数ある場合、どちらをサイトの見出しに使うかの判断材料になります
- 流行の兆しを見る —— 上昇傾向にある語を早めに見つけて、メニュー名や紹介文の言葉に取り入れる参考にできます
なお、検索数が少ない語はグラフが表示されないことがあります。「狭い地域名×業種」のような店舗向けの語は データが出ない場合も多いため、Googleトレンドは「言い方の比較」と「季節性の確認」に使い、 規模の確認は次のキーワードプランナーに任せる、という役割分担が現実的です。
キーワードプランナーの使い方——検索ボリュームの目安を知る
検索ボリューム(その語が月におよそ何回検索されているか)の調べ方として広く使われているのが、 Googleのキーワードプランナーです。本来はGoogle広告(リスティング広告)の出稿計画のための ツールですが、Google広告のアカウントを作成すれば、広告を出稿していなくても利用できるのが一般的です。 「キーワードプランナーは無料で使えるのか」という質問は多いのですが、 ツールの利用自体に費用はかからないとされています。
無料で使い始めるまでの流れ
- Google広告のアカウントを作成する —— 作成の過程で広告キャンペーンの設定を求められた場合は、作成後に配信を一時停止しておけば費用は発生しないのが一般的です(画面の流れは変更されることがあります)
- 管理画面の「ツール」メニューからキーワードプランナーを開く
- 「新しいキーワードを見つける」に軸の語を入力する —— 「地域名 業種」やメニュー名を入れると、関連する候補キーワードが一覧で表示されます
- 「検索のボリュームと予測のデータを確認する」で手持ちの候補を一括チェックする —— サジェストで集めた語のリストを貼り付けると、それぞれの規模の目安を確認できます
- 地域や期間を絞り込む —— 対象地域を都道府県や市区町村に設定すると、商圏に近い条件での目安になります
数値の見方と注意点
- 月間平均検索ボリュームは「目安」です —— 広告を出稿していないアカウントでは、「100〜1,000」のようなおおまかな範囲で表示されるのが一般的です。詳細表示の条件や仕様は変更されることがあるため、最新の情報はGoogle広告のヘルプで確認してください
- ゼロ表示でも検索されていないとは限りません —— 集計の単位より小さい語は数値が表示されないことがありますが、Search Consoleでは実際のクエリとして確認できる場合があります
- 「競合性」は広告出稿の競争度です —— 検索結果での上位表示のしやすさ(SEOの難易度)そのものではない点に注意してください
- 相対比較に使うのがおすすめです —— 「語Aと語Bのどちらが広く検索されているか」という比較に使うと、判断を誤りにくくなります
Search Consoleで「実際に使われた検索語」を調べる
ここまでの3つは「これから狙う語」を探す方法でしたが、Google Search Console(サーチコンソール)は、 自社サイトがすでにどんな検索語で表示・クリックされているかという実績データを確認できる 無料ツールです。ホームページを持っている店舗にとって、キーワード調査で最も頼りになる情報源の一つです。 推測ではなく、実際に見込み客が使った検索語がそのまま見られます。
実クエリの確認手順
- Search Consoleに自社サイトを登録し、所有権を確認する —— 登録は無料で、設定方法はGoogleの公式ヘルプで案内されています
- 「検索パフォーマンス」レポートを開く
- 「クエリ」の一覧を見る —— サイトが検索結果に表示された実際の検索語と、表示回数・クリック数が並びます
- 期間を「過去3か月」などに設定して直近の傾向を見る —— 期間の比較機能を使うと、伸びている語・減っている語もわかります
- 店名を含むクエリと含まないクエリを分けて見る —— 指名検索と一般検索を分けると、新規の接点になっている語が見えてきます
- 「表示回数は多いのにクリックが少ない語」に印を付ける —— ページのタイトルや説明文を見直す候補になります
実クエリの面白さは、「自分では思いつかなかった語」が見つかることです。 地名のひらがな表記、メニューの意外な言い方、「◯◯ 駐車場」「◯◯ 行き方」のような来店前の下調べの語など、 お客様の実際の行動が表れます。Search ConsoleとGA4を使った指名検索の追いかけ方は、 Search ConsoleとGA4の見方の記事で詳しく解説しています。
なお、サイトを持っていない場合や、作ったばかりでデータが少ない場合は、 Googleビジネスプロフィールの「パフォーマンス」で確認できる「検索語句」(ビジネスの検索に使用された語句)が 代わりの情報源になります。Google検索やマップでお店の情報が表示された際の検索語の傾向がわかるもので、 登録がまだの方はGoogleビジネスプロフィールの登録・設定手順の記事を参考にしてください。
検索候補に、あなたのサービス名を。
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「地域名×業種」の組み合わせの広げ方
4つの調べ方で語が集まってきたら、次は「地域名×業種」の組み合わせを意図的に広げていきます。 広げる方向は大きく3つ——地域名の広げ方・業種やメニュー名の広げ方・条件やシーンの広げ方です。 頭の中だけで考えるのではなく、広げた組み合わせをサジェストやキーワードプランナーで 「実際に検索されているか」確かめながら進めるのがコツです。
地域名の広げ方
- 最寄り駅名 —— 店舗探しでは市区町村名より駅名で検索されることが多いと言われています。「駅名×業種」は最優先の組み合わせです
- 隣の駅・沿線名 —— 商圏が広めの業種(パーソナルジムなど)では、隣駅や沿線名(「東横線 パーソナルジム」など)も候補になります
- エリアの通称 —— 正式な地名と通称(例:「表参道」と「青山」)の両方で探されることがあります
- 表記ゆれ —— ひらがな表記の地名や旧称など、地元の人が使う書き方も確認しておきます
- 「近く」「周辺」系の語 —— 「◯◯駅 近く エステ」のような形もサジェストに現れることがあります
業種名・メニュー名の広げ方
- 業種の言い換え —— 美容室/美容院/ヘアサロン、ネイルサロン/ネイル、整体院/整体など、同じ業態でも複数の呼び方があります
- メニュー名・技術名 —— カット、カラー、縮毛矯正、フィルイン、ワンカラー、フェイシャル、もみほぐし……お客様がメニュー名で直接探すことも多くあります
- 特徴・設備の語 —— 個室、女性専用、メンズOK、駐車場あり、子連れ、当日など、お店を選ぶ決め手になる条件の語です
- 価格への関心語 —— 「安い」「料金」「都度払い」「サブスク」など、費用の調べ方に関わる語もよく組み合わされます
条件・シーンの広げ方
- 行事・イベント —— 成人式、卒業式、結婚式お呼ばれ、七五三、面接、撮影など、日付の決まった予定は検索の動機になります
- 時期・時間帯 —— 「夜」「朝」「日曜 営業」など、通える時間の条件です
- 初めて系の語 —— 「初めて」「体験」「メンズ 初めて」など、最初の一歩を探している人の語です
業種別の組み合わせ例
| 業種 | 軸になる組み合わせ | 広げ方の例 |
|---|---|---|
| 美容室・ヘアサロン | 駅名×美容室 | 駅名×髪質改善/駅名×メンズカット/駅名×縮毛矯正 |
| ネイルサロン | 駅名×ネイルサロン | 駅名×フィルイン/駅名×ネイル 安い/駅名×ブライダルネイル |
| エステ | 駅名×エステ | 駅名×フェイシャル/駅名×都度払い エステ/駅名×ブライダルエステ |
| パーソナルジム | 駅名×パーソナルジム | 沿線名×パーソナルジム/駅名×パーソナルジム 女性/駅名×パーソナルジム 料金 |
| 整体院 | 駅名×整体 | 駅名×整体 夜/駅名×もみほぐし/駅名×整体 当日 |
※表の組み合わせは説明のための一例です。実際の検索のされ方は地域や時期によって異なるため、サジェストや各ツールでの確認と合わせてお使いください。
マトリクスで整理する
集めた語は、縦に地域名、横に業種・メニュー・条件の語を並べた掛け合わせ表(マトリクス)にすると 整理しやすくなります。すべてのマスを埋める必要はありません。サジェストや検索ボリュームの確認で 「実際に検索されている形跡のある組み合わせ」に印を付けていくと、優先すべき語が自然に絞られていきます。
調べたキーワードの使い道——サイト・Googleビジネスプロフィール・広告
キーワード調査は、調べて終わりでは意味がありません。集めた語には主に3つの使い道があります—— 自社サイト、Googleビジネスプロフィール、そして広告です。 同じリストを3つの場所で一貫して使うことが、お客様に見つけてもらい、名前を覚えてもらうための土台になります。
サイト(ホームページ・ブログ)での使い方
ページのタイトル・見出し・本文に、調べた語を自然な文章の形で使います。 基本は「1ページに1つの主要キーワード」を目安に割り当てることです。 トップページには「地域名×業種」、メニュー紹介ページにはメニュー名の語、 ブログ記事には条件・シーンの語、という分担が考えやすいでしょう。 注意したいのは、語を不自然に詰め込まないことです。同じ語の羅列や、読みにくい文章への無理な挿入は、 読者にとっても検索エンジンにとっても評価されにくいとされています。 サイトへの反映のしかたはSEO対策を自分でやる方法の記事で詳しく解説しています。
Googleビジネスプロフィールでの使い方
「地域名×業種」で探すお客様との重要な接点が、Google検索やマップに表示されるGoogleビジネスプロフィールです。 ビジネスの説明文や、サービス・メニューの登録内容に、調べた語を自然な形で反映しておきます(ここでも詰め込みは避けます)。 カテゴリの設定は、調査で確認した「お客様が使う業種の呼び方」に近いものを選ぶのが基本です。 マップ検索での露出の考え方はMEO対策とは?の記事も参考にしてください。
広告(リスティング広告・サジェスト広告)での使い方
広告では、調べた語がそのまま出稿・実施の検討材料になります。 リスティング広告なら、どの検索語に広告を出すか(逆に、どの語には出さないか)という設計に使えます。 仕組みと始め方はリスティング広告とは?の記事で解説しています。
また、検索候補を活用して店舗名・サービス名の認知向上を図る サジェスト広告でも、「地域名×業種」の検索語選びが実施内容の軸になります。 キーワード調査で「お客様が実際に使っている組み合わせ」を把握しておくと、 どの検索語で実施を検討するかの相談がスムーズになります。 Adnymousのサービス内容はサービス紹介を、料金の考え方は料金ページをご覧ください。
月1回の見直し習慣——調査を続ける仕組みづくり
検索キーワードは、一度調べたら終わり、ではありません。季節で需要が動き、流行で言い方が変わり、 街の変化(新しい施設や再開発など)で地域の語も動きます。だからこそおすすめしたいのが、 月1回・15分の見直し習慣です。毎回ゼロから調べ直すのではなく、 決まった項目だけを定点観測する形にすると、無理なく続きます。
月1回のチェックリスト
- Search Consoleのクエリを確認する —— 新しく現れた語・表示回数が伸びた語をリストに追記します
- 主要3語のサジェストを再確認する —— 軸にしている「地域名×業種」を入力し、候補の変化をメモします
- 翌月・翌々月の季節語を準備する —— 行事・イベントの語を先回りして、サイトやGoogleビジネスプロフィールの投稿に反映します
- Googleビジネスプロフィールの検索語句を確認する —— マップ経由で使われた語の傾向を見ます
- リストを更新する —— 新しい語の追加と、役割を終えた季節語の整理をします
- 数字を記録する —— 主要な語の表示回数・クリック数を毎月同じ形式で控えておくと、施策の前後比較に使えます
続けるコツ
続けるコツは3つあります。「毎月第1営業日の朝」のように実施日を固定してしまうこと。 確認する語を欲張らず、主要な数語に絞ること。そして、記録用のスプレッドシートに 前月分をコピーして書き足すだけのテンプレートを作っておくことです。 月1回の定点観測が数か月分たまると、「この語は毎年この時期に伸びる」「この語は言い方が変わってきた」といった、 自店だけの検索カレンダーができあがります。これは、続けた店舗だけが持てる資産になります。
CHECK
見直しのタイミングは「月1回の定例」に加えて、季節メニューの切り替え前・新メニューの開始前・ キャンペーンの企画前が効果的とされています。検索の山が来てから調べるのではなく、 山の1〜2か月前に語を仕込んでおく、という順番を意識してみてください。
よくある誤解と実際
キーワード調査には、初めての方が陥りやすい思い込みがいくつかあります。 代表的な5つを「誤解→実際」の形で整理します。
誤解1:「検索ボリュームの大きい語を狙うほど集客できる」
実際:検索数の大きい語ほど、探している内容があいまいで、競争相手も全国規模になります。 店舗の集客では、検索数が小さくても商圏内の来店意図が明確な語のほうが優先度が高い、という考え方が一般的です。 検索ボリュームは「どちらの語が広く使われているか」を見る比較材料と捉えるのがおすすめです。
誤解2:「キーワード調査は最初に1回やれば十分」
実際:検索のされ方は、季節・流行・地域の変化で動き続けます。 調査は一度きりの作業ではなく、月1回程度の定点観測として続けるものと考えると、変化に気づけるようになります。 続け方は前章の「月1回の見直し習慣」を参考にしてください。
誤解3:「サジェストの候補は検索が多い順に並んでいる」
実際:検索候補の並び順の仕組みは公開されておらず、上にあるほど検索数が多いとは限りません。 また、候補は時期や条件によって変動します。サジェストは「実際に使われている組み合わせを知る手がかり」、 規模の目安はキーワードプランナー、と役割を分けて使うのが誤解のない使い方です。
誤解4:「ツールの検索ボリュームは正確な検索回数を表している」
実際:キーワードプランナーの数値は月間の平均的な目安で、条件によっては 「100〜1,000」のような範囲表示になります。実際の検索回数とは差がありうることを前提に、 語どうしの比較や規模感の把握に使うものと考えてください。
誤解5:「調べた語をページにたくさん入れるほど検索で有利になる」
実際:同じ語の不自然な繰り返しや羅列は、読者にとって読みにくいだけでなく、 検索エンジンのガイドラインでも推奨されていません。調べた語は「お客様の言葉で自然に書くための材料」であり、 詰め込みの道具ではありません。1ページ=1つの主要キーワードの目安で、自然な文章に織り込んでいきましょう。
用語ミニ解説
本文に登場した用語や、キーワード調査を進めるうえでよく出てくる用語を、初めての方向けに短く整理します。
- 検索キーワード(検索クエリ) —— 検索窓に入力される語のこと。「クエリ」はSearch Consoleなどのツールで使われる呼び方です
- サジェスト(検索候補) —— 検索窓に入力している最中に表示される候補のこと。実際の検索動向などをもとに自動生成されるとされています
- オートコンプリート —— Googleにおける検索候補機能の正式名称です
- 検索ボリューム —— ある語が一定期間(通常は月間)にどのくらい検索されているかを示す目安の数値です
- キーワードプランナー —— Google広告内のツール。検索ボリュームの目安や関連キーワードの候補を確認できます
- Googleトレンド —— 検索の人気度の推移を0〜100の相対値で確認できるGoogleの無料ツールです
- Google Search Console —— 自社サイトがどんな検索語で表示・クリックされたかを確認できるGoogleの無料ツールです
- Googleビジネスプロフィール —— Google検索やマップに表示される店舗情報を管理する無料ツール。検索に使用された語句の傾向も確認できます
- 指名検索 —— 店名・会社名・サービス名など、固有の名前を直接入力して行われる検索です
- 一般検索 —— 「地域名×業種」のように、名前を特定せず条件で行われる検索。指名検索と対になる概念です
- ロングテールキーワード —— 検索数は少ないものの目的が具体的な、複数語の組み合わせのこと。店舗集客の主戦場とされています
- 検索意図 —— 検索した人が何をしたいのか(知りたい・行きたい・やりたい・買いたい)という目的のことです
よくある質問
キーワード調査は無料でできますか?
検索ボリュームはどのくらいあれば十分ですか?
キーワードプランナーは広告を出さなくても使えますか?
サジェスト(検索候補)を調べるときの注意点はありますか?
調べたキーワードはいくつくらいに絞ればよいですか?
検索ボリュームがほとんどない語は使わないほうがよいですか?
キーワード調査はどのくらいの頻度で見直せばよいですか?
調べたキーワードはサジェスト広告にも使えますか?
競合店がどんなキーワードで集客しているかは調べられますか?
まとめ
店舗のキーワード調査は、サジェスト(検索候補)の確認、Googleトレンド、キーワードプランナー、 Search Consoleという無料の方法だけで始められます。それぞれ役割が異なり、 サジェストで「実際に使われている組み合わせ」を拾い、トレンドで「季節性と言い方」を確かめ、 プランナーで「検索ボリュームの目安」を押さえ、Search Consoleで「実際に使われた検索語」を確認する—— この分担で回すのが基本形です。
集めた語は「地域名×業種」を軸にマトリクスで整理し、サイト・Googleビジネスプロフィール・広告の 3つの場所で一貫して使う。そして月1回・15分の定点観測で更新し続ける。 この積み重ねが、お客様の言葉でお店を語るための土台になり、SEO対策からサジェスト広告まで、 集客施策全体の精度を支えてくれます。まずは今日、シークレットモードの検索窓に 「駅名×業種」を打ち込むところから始めてみてください。
調べて見つけた「地域名×業種」のキーワードは、コンテンツ作りだけでなく、その検索候補に自店名との組み合わせの表示を図るサジェスト広告の検索語選定にもそのまま活かせます。
まずは15分、オンラインでご説明します。
仕組みと試算の考え方を、貴店・貴社の数値に合わせてご説明します。 ご検討中の検索語があれば、実施の可否や条件もその場でお答えします。
15分の相談を申し込む※月額2万円から。費用は実施条件によって変わります。


